性能向上リフォーム・リノベーション、長期優良住宅化リフォームについて

リノベーションとリフォームとは

 「リノベーション」とは既存の建物に大規模な工事を行うことで、住まいの性能を新築の状態よりも向上させたり、間取りを変更したり、建物の価値を高めたりすることをいいます。

新築当時の状態に戻す「リフォーム」とは異なり、住む人の暮らしに合わせて間取りや機能を刷新することが特徴です。

中古住宅を購入したり、住宅の相続や、三世代で同居などの際に、「リノベーション」することで、新築以上の性能を持たせたり、耐震性や耐久性、冬寒く夏暑いといった中古住宅に対する不安や不安を無くし、理想の住まいを実現します。

 また、既存のストックの住宅を活用することで、空き家対策や既存住宅の省エネルギー化、そして脱炭素社会の実現に寄与いたしますので、現在、日本政府では、脱炭素化を加速させるため、既存住宅の高断熱化、高耐震化などの性能向上リフォーム、長期優良住宅化リフォーム工事に対して補助金などの施策も講じられています。既存住宅の性能向上リフォーム、リノベーション等を検討する上では最良の時期と思います。

長期優良化住宅化リフォームのイメージ
長期優良化住宅化リフォームのイメージ

住宅リフォーム事業者団体について

弊社は、国土交通省より住宅リフォーム事業団体の認定の受けた、(一社)JBN・全国工務店協会、(一社)全国古民家再生協会に所属した、事業者団体から認められた事業者です。在来工法、伝統構法とあらゆる木造住宅のリフォーム、リノベーションについて対応が出来、リフォームに関する有資格者が直接設計、工事を担当いたしますので、安心してご依頼いただけます。
詳しくは、http://www.j-reform.com/reform-dantai/consumer.html をご参照ください。

リフォームに係る瑕疵(かし)保険制度について

リフォーム瑕疵保険とは、リフォーム時の検査と保証がセットになった保険制度です。住宅専門の保険法人[住宅瑕疵担保責任保険法人]が保険を引き受けます。

リフォーム工事に瑕疵[建築物としての本来の機能を備えていない場合、欠陥などが見つかった場合の補修費用をまかなうために加入します。弊社は、住宅保証機構のリフォーム瑕疵保険登録事業者ですので、安心して工事をご依頼いただけます。在来工法はもちろん、伝統構法でもリフォーム瑕疵保険が適用となります。詳しくは、弊社、HP、お電話にてお問い合わせください。

瑕疵保険制度については、https://www.mamoris.jp/refo/ 住宅保証機構のHPをご参照ください。

建物状況調査(インスペクション)について

 建物状況調査(インスペクション)とは、国土交通省の定める講習を修了した建築士が、建物の基礎、外壁など建物の構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分に生じているひび割れ、雨漏り等の劣化・不具合の状況を把握するための調査です。

 既存住宅の買主が、購入を検討する物件の調査時点における状況を確認することで、
①より安心して購入の判断ができる
 専門家の調査により建物の状況が把握でき、より安心して購入の判断をすることが可能。
②メンテナンスの見通しが立てやすい
 購入後のリフォームやメンテナンス等の予定を見込んだ取引が可能。
などのメリットがあります。

 また、既存住宅の売買以外にも、相続での住宅の取得時、現在お住まいの建物の状況を把握したり、リノベーション・リフォーム前の調査にも活用できます。

 皆さんが健康診断や定期健診を専門の有資格者である専門医に診てもらうのと一緒で、建物の耐用年数や劣化状況も、国が定める講習を修了した建築士、つまり、既存住宅状況調査技術者に診てもらうことが大切です。弊社では、関連会社の(有)ハマダ・アーキテクチャル・コンサルタントの一級建築士である既存住宅状況調査技術者が、調査にあたります。尚、在来工法だけでなく、伝統的構法による木造建物状況調査にも対応しておりますので詳しくは、HP、お電話にてお問い合わせください。

※平成30年4月1日より、既存住宅の取引において、宅地建物取引業者との媒介契約書面に建物状況調査のあっせんの有無が記載されることとなりました。尚、この建物状況調査は、既存住宅状況調査技術者が行うこととなっています。

木造在来工法の耐震診断、耐震改修工事について

耐震診断について

 建物の設計において、地震力に対して安全に設計することを「耐震設計」といい、その「耐震設計」をするための基準を「耐震基準」といいます。現在の耐震基準は、「新耐震設計基準」と呼ばれているもので、1978年(昭和53年)の宮城県沖地震後耐震設計法が抜本的に見直され、1981年(昭和56年)に大改正されたものです。新耐震設計基準による建物は、阪神大震災においても被害が少なかったとされており、その耐震基準が概ね妥当であると考えられています。住宅やビルが地震に対してどの程度被害を受けにくいかといった地震に対する強さ、すなわち「耐震性」の度合を調べるのが「耐震診断」であり、阪神・淡路大震災の教訓をもとに1995年(平成7年)12月25日に「建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)」が施行されました。この中では現在の新耐震基準を満たさない建築物について積極的に「耐震診断」や改修を進めることとされています。

 木造住宅について、上記の通り昭和56年5月末以前の旧耐震基準で建てられた住宅に被害が集中していることを鑑み、福井県、各市町では木造住宅の耐震診断、耐震改修に対する補助を行っています。旧耐震基準の住宅にお住まいの方は、地震による被害から人命を守るため、できるだけ早く耐震化を進めましょう。一般的な住宅では、一般診断法による耐震診断法が用いられており、図面や現地での目視調査に基づき、「地盤・基礎」の評価とあわせて「上部構造評点」を算定し、大地震での倒壊の可能性について判定します。

 在来工法、伝統的構法の耐震診断、及び、耐震改修工事については、福井県内各市町で補助内容が違っておりますので、詳しくは、福井県、各市町にご確認ください。

 尚、耐震診断、耐震補強プラン作成は、建築士である福井県木造住宅耐震診断士が行いますので、詳しくは、お問い合わせください。

 耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満の場合は耐震改修が必要となります。また、改修工事についての補助は、改修後の上部構造評点が1.0以上の場合に補助対象となります。

耐震補強プランの例
耐震補強プランの例

耐震改修工事について

 耐震改修工事は、福井県木造住宅耐震診断士が作成した、耐震補強プランを基に、福井県木造住宅耐震改修事業者が行います。ただ、実際に壁、床、天井を解体した際に、調査内容と違うといったことも出てくる可能性がありますので、都度、耐震診断士が再計算をしながら補強箇所を変更したり、増やしたり、移動したりと補強プランを見直していきます。

 耐震改修は、外部側から改修が出来る箇所と、内部側からでしか改修が出来ない箇所がありますので、内部からの工事が多くなった場合、仮住まいを余儀なくされる場合もあります。基本的には、筋交いや構造用合板を使用し補強を行いますが、設備等があり困難な場合には、ダイライトなどによる壁補強材を使用します。尚、平成12年6月1日に施行された改正建築基準法によって、木造軸組構法で耐力壁が設置される柱の柱脚・柱頭と筋交い端部の接合方法が規定され、柱頭・柱脚金物、筋交い金物などの取付けが必要となっていますので、補強箇所以外の柱頭・柱脚金物、筋交い金物の取り付けを、工事中に検討します。

床下の性能向上リフォームについて

 耐震診断に基づき、基礎の増設、補強工事を行います。既存木柱は、コンクリートに埋設すると腐朽する可能性があるため、ジャッキや鉄骨等で浮かした状態で基礎を増設補強し、コンクリート内には埋め込まないようにします。

 床下の換気促進・防湿のため、土間防湿シートの敷き込みや、束石を拘束し、束のめり込み、ずれ防止のため、束石の再施工、土間コンクリートの打設を行います。

 土台、大引、柱、床板等の劣化状況に応じて、防蟻処理、土台・大引き・根太などの入れ替え、柱の根継ぎ等の補修、床板の取替えを行います。

高断熱化リフォームについて

 既存の住宅では、床や天井・屋根に断熱材が入っていない場合も多く、壁も土壁であったり、ひと昔前の気密フィルムやシートの無いグラスウール等が充填されている場合が多く、断熱性能不足で冬寒く夏暑かったり、いくら暖房をしても温まらなかったり、壁体内結露でかびが壁体内で発生したりと、ヒートショックやシックハウス症候群の原因ともなっています。

 外壁をリフォームしたり、耐震改修をしたりする際には、床、壁、天井などの断熱・気密リフォームや、窓にインナーサッシ(二重窓)を取付けたり、樹脂やアルミ樹脂複合サッシ、ガラスを複層ガラスに取り替えたりと外部開口部からの熱流出を防ぐことにより、高断熱高気密化が可能となりますので、ぜび併せて工事をされることをお勧めします。冬温かく夏涼しく、省エネルギーで長期に健康的に住まうことが可能になります。